先日、貸本出版社の"日の丸文庫"から創刊された「まんがサンキュー」を紹介しました。
貸本が下火になりつつあった昭和30年代後半から、日の丸文庫は貸本から一般雑誌へと活路を探り1964年01月「まんがサンキュー」を創刊します。
「まんがサンキュー」は1965年12月号で休刊し、続いて「まんがジャイアンツ」が創刊。1968年02月号まで続きました。
とはいいながらも、日の丸文庫は「影」「オッス」といった貸本向けアンソロジーも刊行を続けていました。
さらに昭和40年代に入ってからも、"よせばいいのに"新たな貸本アンソロジーを作っちゃいました(^^:
それが「QP」!
表紙や目次は、日の丸文庫のギャグメーカーだった立美八景先生。
もちろん収録作品も立美先生メインです。
このQPのキャラクターあでもある『キューピー兄弟』!
そういや「まんがサンキュー」でも『3ちゃん 9ちゃん』っての描いてましたね(^^;
兄弟よりもダメなのが、このお父さん。
他に収録されてるのは…
一ノ矢京一の『000くん』。
丸田ゼロ吉くんと、ふしぎな能力をもつ河童川太郎くんが巻き起こすギャグ漫画。
なんか、ほのぼのしてて安心して読めます(^^
そして、社領系明の「権太のおじさん」。
劇画系の社領先生がギャグ漫画を描くってのはちょっと違和感…
社領先生はその後も、「週刊ゴラク」など、一般向け漫画雑誌でも活躍されました。
漫画評論家の中野晴行は、"彼こそ「劇画」の元祖という人"というほど、彼の時代劇作品には定評があった人です。
この「QP」もわずか5巻まで出たところで、休刊してしまいました。
ちなみにこの「QP」の裏表紙には…
前述した「まんがジャイアンツ」の広告。
"日本一のスポーツ雑誌"と描いてますが、普通の漫画雑誌です。
もちろん水島新司のスポーツ漫画もありますが、アクション漫画、忍者漫画、ギャグ漫画など、バラエティにとんでいました。