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つげ義春『忍者狩り』

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つげ義春の『忍者狩り』。
1960年頃に三洋社の貸本「忍風」に掲載された作品です。

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忍者が死ぬと時、掟として自分の屍をさらすことを避けた。
それが不可能な場合は自ら顔を傷つけ誰であるかを隠した。

家康が天下統一を果たすと、忍者狩りがはじまった。
各地の諸大名が雇った忍者たちは他社の漏らすことができないような秘密を握っているため、その秘密がばれる前に今度は彼等を消そうというのだ。

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ある村に一人の男が現れる。
片目、片腕、片足が無く、体は傷だらけの男。

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「吾作だ!この俺を忘れたのけ?」
戦でとうに死んだと思っていた息子が帰ってきたとなれば、まったく面影がなくても、信じたい両親。
こうして三人の暮らしがはじまる。

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ある日、この村に忍者狩りに追われる男が現れる。

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吾作は男をかくまう。
実は吾作自身、追われる身で、偶然この村に訪れ、かつて戦いに出たきり帰ってこない吾作という男がいたことを知り、成りすましていたのだ。

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同じ境遇の男の身を案じ、隠れ家を教える。

しかし翌朝、その場所には、顔がめちゃめちゃになった男の屍が横たわっていた。
村人たちは吾作だと思った。

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そこへ現れた吾作。
村人はもちろん、両親さえも、どちらが吾作か分からない。

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「忍者は死ぬとき自分を誰であるかを隠すため、みなこうするらしい」
「しかしまぁ、よくおめえと似たもんだのう」

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どうなんでしょうね~
もしかしたら、吾作はかくまった男に殺され、今度は男が吾作に化けたとも思えるし…
忍者の世界は厳しいです。


この作品は、1998年にパロマ舎から豆本として単行本化されました。
しかもわずか250部!

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オイラのは250部のうちの157部目です(^^

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