三が日もおしまい。
初日の出を見た方もいらっしゃることでしょう。
さて、日の出といえば朝日。
朝日といえばソノラマ!
1958年にフランスで誕生した"ペラペラなレコード"。
翌年には日本の企業もコレをメインにした雑誌を送り出します。
まずはコダマプレス。1959年11月に『歌う雑誌KODAMA (12月号)』を創刊。
"ペラペラなレコード"の呼称は「フォノシート」!
翌12月には朝日ソノプレス社(のちの朝日ソノラマ)が『月刊 朝日ソノラマ(1月号)』を創刊。
"ペラペラなレコード"の呼称は「ソノシート」!!
というわけで、この年の12月、クリスマス商戦の時期にはこの2冊が書店に並んだのでした。
「朝日ソノラマ」創刊号と「歌う雑誌KODAMA」創刊2号
両雑誌とも5~6枚のシートがついていて、『KODAMA』が音楽メインなのに対し、『朝日ソノラマ』はニュースやルポルタージュなどを収録しています。
では記念すべき創刊号の1枚目のソノシート「ソノ・クロニクル 音で残す1959年」をどうぞ。
この動画にあるように、当初は雑誌自体をプレーヤーにかける仕組みでした。
ほかに、クリスマスの曲や…
石原裕次郎のパリ紀行など。
広告を見てるだけでも楽しいね。
せっかくなので『KODAMA』もちょっとだけ紹介しましょう。
こちらは雑誌からフォノシートだけはずせるようになっています。
前述したようにあくまで音楽雑誌。
誌の朗読や…
クリスマスソングなど。
では、ボニー・ジャックスと、「魔法使いサリー」などの主題歌でおなじみスリー・グレイセスによる『コーラス・ページェント』
をどうぞ。
(ちょっと音が小さいっす。ボリュームちょっと上げたほうがいいかも)
各ページに佃公彦氏のイラストがちょこんとあるのがかわいいね。
こちらは広告無し。
クリスマスプレゼントの紹介で伊勢丹が提供してるくらい。
さて、レコードが付いた雑誌として斬新な企画でしたが、両社とも次第に売れ行きが低迷していきます。
そこで方向転換がなされテレビ漫画の主題歌やドラマを収録したものをリリースするようになります。
というわけで、朝日ソノラマのテレビ漫画ソノシート第1号となったのが『鉄腕アトム』(1963年リリース)(^^
ジャケット内には、物語が掲載されてるけど、ソノシート自体にこのドラマは収録されていません。
主題歌、挿入歌、挿入曲、そしてドラマの代わりに『ウランちゃんとお茶ノ水博士』というキャラクター紹介が収録されています。
では『ウランちゃんとお茶ノ水博士』をどうぞ。
鉄腕アトムのマーブルチョコレート(^^
ちなみにこのアトムは120万部という大ヒット!
コダマプレスをはじめ、ケイブンシャや現代芸術社といったメーカーが次々に同様のソノシートをリリースします。
ほかにも『ソノラマ』や『KODAMA』所有してるので、今後もちょこちょこ紹介するかも。
ところでコダマプレスですが…
前述したように、日本で初めてレコードがついた雑誌を創刊しました。
さらに、今では当たり前ですが漫画単行本をはじめて新書版で刊行したのもコダマプレスのダイヤモンドコミクスシリーズ
手塚治虫の『ロック冒険記』、石森章太郎の『幽霊船』、水木しげるの
『墓場の鬼太郎』などが新書版でリリースされました。
さまざまな日本初を生み出したコダマプレスですが、早すぎたのか、時代がついてこれなかったのか…1967年に倒産してしまいました。
朝日ソノラマも2007年に廃業、朝日新聞社に吸収されてしまいましたね。