先日の『地平線がぎらぎらっ』の記事でお伝えした通り、今宵はコレ見てました。
というわけで『少女妻 恐るべき十六才』(1960・新東宝)!
すごいタイトルですね~(^^;
大蔵貢社長が、観客を呼び込むためにつけたタイトルなのでご安心を。
昭和35年度芸術祭参加作品でもあります。
冒頭、セーラー服姿で遊ぶ16歳の女の子たち!
実は彼女たち、ヤクザの監視のもと学校にも通わず売春を働く未成年の子たちなんです。
戦後、家の事情などで売られた子たちや戦災孤児もいたんでしょうね…
それでも元気な女の子たち。
セーラー服は商売道具なのでした~
ちなみにエッチな描写は無いよ~(^^
主人公のユキ(星輝美)。戦災孤児です。
今日は、オジサマ相手にお仕事してます。
同僚の光江役には三条魔子!
翌年のテレビドラマ『恐怖のミイラ』のヒロインですな(^^
で、この売春婦を仕切るのが井崎(御木本伸介)。
売春婦のリーダー・マリには扇町京子サマっ!!
売春婦には、行動をともにするマネージャー役がつき、ペアで行動します。
男が客をとり、女が相手をする。
ユキとコンビを組むのは五郎(鳴門洋二)。
次第に二人は愛し合うようになる。
ある日、このシマにどこにも属さないベテラン娼婦が現れる。
銀子(小畑絹子)だ。
彼女は買春組織の用心棒・三宅(天知茂)と知り合いだった。
銀子には男がいて、三宅と共に名の知れた殺し屋だったらしい。
今は足を洗って田舎で百姓をしているそうだ。
ユキと五郎を見ていた銀子は、かつての自分たちを見ているようで、次第に二人を応援するようになる。
娼婦とマネージャーのコンビはあまり仲が良くなると仕事に支障がでるということで、人事異動があり、コンビが入れ替わるシステム。
こうなると二人でデートすることなどできなくなってしまう。
ユキと五郎のコンビも解消されてしまった。
しかし、同様の恋仲がばれてしまったコンビがいた。
二人は剃刀を口のくわえたままキスを強要され、血だらけに。
そして銃殺されてしまう。
それでもこっそり合うユキと五郎。
ある夜、銀子のもとに元彼・黒木(宇津井健)が現れ、寄りを戻そうと言う。
銀子は一旦は断るが、いずれ一緒になることを誓う。
銀子はユキと五郎を黒木が住む田舎に逃がす。
しかし銀子は井崎に殺されてしまう。
さて、無事に田舎にやってきた二人。
五郎もあとからやってくる銀子を待っている。何も知らずに…
ついに井崎と三宅が追ってきた。
何も知らずにボートでご機嫌の二人。
三宅も、伊崎が銀子を撃ったことは許せなかったのだろう。
卑怯なやり口の伊崎を打ち殺す。
一対一で、正々堂々と勝負だっ!
伊崎が持っていた拳銃を五郎に渡す三宅。
そこに二人が戻ってきた。
10歩進んだところで、振り向いてお互いを撃つ。
わずかな差で、三宅は敗れ絶命。
五郎は自首する。
ラストは茫然とするユキのアップで終わります。
あぁ…二人のその後はどうなってしまったんでしょう…
実は、この作品を撮った渡辺祐介監督が次回作『契約結婚』で粋な演出をやってくれました!
冒頭主人公が友人の結婚式に呼ばれるシーンがあるのですが、なんとこの夫婦が…
ユキと五郎っ!
二人とも無事に一緒になったんですね~(^^
ホントに冒頭のシーンのみの出演なので、セリフもまったくありません。
まさに特別出演!
よかったよかった(^^
ちなみに扇町京子サマ。
この年の年末に解任されることになる大蔵貢社長が興す大蔵映画で活躍することになります。
そしてピンク映画第1号作品『肉体の市場』(1962年)に香取環とともに主演。ピンク映画主演第1号を飾ることになります。
さらには1965年に『やくざ芸者』を監督。日本で初めての「成人映画界の女性監督」となります。
すげ~っ!!