今日は仕事が休み。しかも雨なので、ウチでコレ見てました。
このポスターは1962年の大蔵映画のポスター。
"戦慄!恐怖!怪奇の極! 世界怪談集"。
沖縄、中国、アメリカの怪談映画3本立てっ!
では1一本目!
さすが大蔵貢ですね~
ギラギラしたマーク(^^;
そしてメインタイトル。
『沖縄怪談 逆吊り幽霊 支那怪談 死棺破り』!
正式タイトル、映像タイトルと逆さになってますが…
そう、支那と沖縄は一本の映画なんです(^^;
比嘉産業の社長令嬢・玲子と結婚した健生。
しかし、玲子の父が突然死。健生が社長となった。
ちなみに玲子を演じるのは香取環!
同年、大蔵映画製作の日本初のピンク映画『肉体の市場』で主演を演じ、"ピンク女優・第一号 "よ呼ばれた名女優です。
社長になったのもつかの間、今度は健生が病に…
玲子の美貌に、健生はほかの男と浮気などしないか心配。
っていうか心配しすぎて、妻をまったく信じてない…
"女は浮気をするための生き物なんだ"みたいなことを言いだして、中国に伝わる怪談話をしゃべり出す。
そう!ここから支那怪談のはじまりはじまり~(^^;
仙術を取得した荘周が、何年振りかで帰ってきた。
久々の再会に抱き合う夫婦。
もうどこにも行かないで~
もしあなたが死んだら、わたしも一緒に死ぬわ~
そしたら旦那、逝っちゃった…
奥さん、一緒に死ぬかとおもったら…
若い男とイチャイチャ。結婚までしちゃいます。
で、今度は新しい旦那が病に。
どうやら人間の脳みそを食べると直るらしい…
奥さん、なんと前の旦那の墓を掘り起こしての脳みそを取ってこようと考えた!
そこに現れたのは、死んだはずの元夫!!
旦那は仙術を使って妻を試していたのでした。
妻はおかしくなって焼死しちゃいましたとさ。
どうだ?女ってそんなもんだろ~
怪談話を聞かされた玲子。私はあなたをこんなに愛してるのに…
それを証明するため、「これなら、ほかの男も寄ってこないでしょ!」と言わんばかりに玲子は自らの顔を傷つける。
ところが健生の病気が治っちゃった!
もはや健生にとって、"お岩さん"のような玲子は邪魔な存在でしかなかった。
そして朱美という女性といい感じに…
朱美を演じるのは扇町京子サマ。彼女も『肉体の市場』に出演。のちに自らもピンク映画を撮影し、"女性初のピンク映画監督”となりました。
健生に近づく殺し屋さん。
あんたの夢、かなえてやるぜ~
殺し屋さんの計画で、玲子と運転手の大場が乗った車は崖下に転落。
二人は絶命したのでありました。
よろこぶ健生と朱美。
しかし朱美の後ろ。窓越しには…
それ以来、健生と朱美、そして殺し屋の前に玲子と大場の幽霊が現れるようになりました。
そうだ!屍の足を棺桶にクギづけにして固定しまおう!
そうすれば、きっと幽霊は出てこないぞ!!
なんでそう思ったんだろう…
健生と殺し屋は墓を掘り起しで玲子の足にクギを討つ。
ところが…
今度は逆さまになった状態で幽霊が(^^;
さらに、殺し屋と朱美はグルだった!
社長である健生から金を奪ったら逃げる計画だったんです。
それを知った健生は、朱美と殺し屋を銃殺。
二人を始末し家路につく健生。
しかし…
また幽霊!
とっさに車からにげる健生だったが崖から足をすべらし転落。
死んじゃいました。
すると幽霊の姿がもとも玲子と大場の姿に戻っていくではありませんか。
やっと二人は成仏できたのでありました。
では次!
『米国怪談 太陽の怪物』。1958年のアメリカ映画。
放射能の研究中にギルバートは被ばくしてしまう。
5分も放射能を浴びながらこれといった症状が出ない。
数日後、退院を前に病院の屋上で日光浴。
そう!彼は太陽の光がダメな体になっていた!!
急いで部屋に戻り鏡を見ると…
全身ウロコの怪物にっ!
心配する仲間たち。
どうやら、しばらくするともとの姿に戻るらしい。
そして、変身してしまうのは日光のみで、照明などでは変身しないらしい。
一度は自殺を考えるギル。
しかし、バーで歌う女性に励まされる。
一夜を浜辺で過ごす二人。
しかし太陽が出てきたため、ギルは女性を浜辺に置いたまま姿を消してしまう。
怒った女は、コワイ男たちをつれてギルのもとへ。
変身したギルは、男を殺してしまう。
急いで自分の家へ戻るギル。
家には仲間たちが待っていた。
しかし、警察が追ってきたっ!!
またまた逃げるギル。
製油所のタンクに逃げるギル。いや、太陽の怪物!
警官に撃たれ、落下するギル…
仲間たちは「我々は彼の教訓をいかそう」と帰っていくのだった…
いや~ちょっとかわいそうなギルでしたな~
大蔵映画はこのころロジャー・コーマンをはじめとするB級映画をガンガン配給、さらに前述したピンク映画『肉体の市場』が一億円という収益を生み、ピンク映画をどんどん量産していくのでした。